自民党憲法改正実現本部長の中曽根弘文参議院議員が6月28日、富山県高岡市で講演し、天皇陛下の長女愛子さまによる皇位継承は「あり得ない」と述べた.。共同通信が伝えた。共同の記事は29日の日経新聞で読んだ。記事の概略は以下の通り。
記事は①「愛子さまが天皇になったら、結婚する人もいない」②愛子さまが天皇になった場合には「男子を産まないといけないという、すごいプレッシャーがある」③「人気投票ではない。国家の天皇陛下を決める皇位継承をどうするかの議論であり、冷静に法律にのっとって論議しないといけない」と、中曽根氏が語ったと伝えた。
翌29日の朝日新聞電子版が中曽根氏の釈明会見を伝えたところでは、
⓸中曽根氏は愛子さまによる皇位継承について「あり得ない」と発言したことを認めた。「愛子さまが天皇になる可能性は今の皇室典範の状況からは『ない』ということを言いたかった」としたうえで「言葉はよくなかった」と中曽根氏は釈明した。⑤「愛子さまが天皇になったら、結婚する人もいない」と発言したことや、愛子さまが天皇になった場合に「男子を産まないといけないという、すごいプレッシャーがある」と発言についても中曽根氏はそれらを認めた。
子どものころ「頼朝公御年七歳のみぎりのシャレコウベ」という語りを落語の中で聞いた記憶がある。「愛子さまが天皇になったら、結婚する人もいない」という中曽根氏の見立てには、何の根拠もない。中曽根氏の願望かもしれない。愛子さまが天皇になった場合には「男子を産まないといけないという、すごいプレッシャーがある」という言い方は、中曽根氏の知性のレベルを疑わせる。愛子さまが天皇になったらという仮定には、皇室典範が男系男子による継承一途を改め、ヨーロッパ王室風の絶対的長子相続制に変更されたという大前提があり、女性の天皇が男子を産まないといけないというプレッシャーをうみだす状況は解消されている。
自民党憲法改正実現本部長の頭の中の論理回路に失笑してしまう。
中曽根氏は29日の釈明記者会見で、「男子を産まないといけないというプレッシャーがある」との発言については、「『お子さま』というべきところを『男子』と言ってしまった。訂正したい」と説明した。
(2026.6.29 花崎泰雄)