2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

吉本隆明  1924-2012 その4 決闘者

吉本隆明と花田清輝の論争をあつかった好村冨士彦の著書は、そのタイトルをズバリ『真昼の決闘』(晶文社、1986年)としている。吉本の死去にあたって、彼に「吉本ばななの父」ではなく、「戦後最大の思想家」「思想界の巨人」「知の巨人」といった尊称をメ…

尖閣買い取り

早晩やってくる総選挙をにらんで、大阪維新の会を率いる橋下徹・大阪市長が、原発再稼働へと動く政権を批判して、反民主党の姿勢をあきらかにした。続いて、石原慎太郎・東京都知事が「政府に吠え面かかせてやる」(朝日新聞4月18日朝刊1面)ために、尖閣列…

吉本隆明  1924-2012 その3 『マチウ書試論』

吉本隆明のエッセイ『マチウ書試論―反逆の倫理』(『吉本隆明全著作集4』勁草書房、1969年所収)は次のように始まる。 「マチウ書の作者は、メシヤ・ジェジュをヘブライ聖書のなかのたくさんの予約から、つくりあげている」 さて、ジェジュとはいったい誰だ…

吉本隆明  1924-2012 その2 宗祇と蕪村をめぐって

「宗祇が意図したのは……短歌形式である五七五七七の区切りの破壊であった。上句と下句をそれぞれ意識的に独立した詩形として自立させ、しかも、両句が合して複雑な付合いの心理上の効果を出すところに、連歌形式の特色を定めたのである。……発生史的にみて宗…